映画「ミッション」の舞台を訪ねて(トリニダ-・パラグアイ)
ホテル→午前中はブラジルビザ申請など→(バス)エンカルナシオン発片道10000グアラニー・232円、約一時間乗車→トリニダー遺跡→エンカルナシオン→ホテル
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今日は映画「ミッション」の舞台となった町の一つ、トリニダー遺跡へ。映画「ミッション」は、イエズス会の宣教師が、南米の奥地のグアラニー族(インディオ)にキリスト教を布教する話がもとになっている。昨日、アスンシオンのバスセンターまで案内してくれた人は、インディオの言葉であるグアラニー語も話せるよと言っていたので、きっと彼はグアラニー族の末裔に違いない。
私はこの映画の音楽が大好き。サントラ盤をしょっちゅう聞いている。
昨日、この町に着いた時からその音楽が頭の中で鳴りっぱなし。この音楽を聴きながら読んでやってください。
映画の冒頭で、伝道師が十字架に張り付けられたまま川に流され、イグアスの滝に落ちて行くシーンはショックでした(古~い映画の話で申し訳ありません)。
当時、あのスタントマンは死んだのじゃないかと話題になって、たかが映画のためにひどいことをするなあと思ったものです。
バスに一時間弱乗って、車掌に言われるままに降りたら、すぐに大きな門が建っていた。
もっと、鬱蒼としたジャングルの中かと思ったら、幹線道路から近いようだ。
道路脇のモニュメント。
遺跡へは石畳の道がまっすぐ伸びている。あたり一帯は昔は人が大勢いたような町の区画になっているが、今はそれほど人が住んでいない。
ビジターセンターで25000グアラニー(580円)払って、センターで5分程度のビデオの上映があった。
知らなかったけど、ここも含めて、このあたり(ブラジル、ボリビア、パラグアイ)にあるイエズス会の布教施設は世界遺産に登録されているらしい。
教会の復元図のパネル。
遺跡の入口で二人の係員が暇そうにマテ茶を飲んで座っていた。
教会。1700年頃に建てられたもの。
柔らかい材質の石が使ってあるので、痛みもひどい。
教会の中。一組の観光客がいたが、他には誰もいなかった。
遺跡の中を歩いていて、いくつか思ったことがあるので書きます。
まず、キリスト教の布教についてですが、中南米の国は、あまりにも簡単に布教されすぎ(ここではインデオの抵抗にあって100年以上かかっている)。
中南米の国は、キリスト教一色で、どこもコロニアルな町並が多い。
これがアジアの国だと、そうそう簡単にキリスト教は広まらなかった。日本に来たザビエルも思ったほどの成果をあげなかったし、中国やインドでも同じ。
アジアの国には、それぞれに仏教やヒンズー教などのもともとの信仰があったことと、文明の差(武器力)がヨーロッパとそれほど大きく開いてなかった。
そしてもう一つは世界遺産というしくみ。世界遺産は西洋社会主導で認定されているので、キリスト教のまわしものかのごとく、教会やキリスト教関連の施設が多い。
1700年代に建てられたものを、日本では遺跡などとは言わない。せいぜい寺跡とか城址程度の呼び方でしかしない。
日本では、ここよりも1000年も前に建てられた法隆寺が、朽ちることもなく現役で立派に現存している。
そういうのが本当の世界遺産であって、300年程度でボロボロになるような布教所の跡を世界遺産にしているのはいかがなものか。
キリスト教そのものに文句を言っているのではありませんので、その点よろしくお願いします。
でも、頭の中では「ミッション」のサントラが鳴り響いていて、空は快晴。
今日は暑い一日で、全身汗だく。500mlを3本飲んだ。(炭酸飲料のことですよ)
伝道師たちの夢の跡を見たからには、いよいよ川を遡ってイグアスの滝を見なければいけません。楽しみです。
今日の宿 Hotel Itapua シングル 50000グアラニー(1160円)
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