今日はマダガスカル北部の町、ディエゴ・スアレスにいる予定ですが、Wi-Fiにありつけないだろうと予想して事前投稿したものです。
旅に出て一年以上経ったので、この一年間で使ったお金と今後の予算について書きます。
主に、これから世界一周したいが、安くあげるにはどうしたらいいかと考えている人に向けて書きます。
私がこの一年間で使った金額はズバリ、390万円。これは、パソコンやバッグ、ガイドブックなど、事前準備のために使ったお金も含めた金額です。
旅に出る前に、他の人たちをネットで調べたところ、一年間で180万円から350万円ぐらいの人が多かったので、私は使いすぎ。
どうしてそんなに使ったのか、どうしたらもっと安くできるのかという視点で書きます。
まず一番大きな支出は移動費。ヨーロッパは3ヶ月間のユーレイルグローバルパスを使った。これは一等列車にも乗れる鉄道周遊パスですが、TGVなどの高速列車や夜行寝台に乗るには追加料金が要る。これがけっこう大きい。安く行こうとするなら、断然バス。私のように毎日高速鉄道を使っていたらお金がかかる。そして移動の回数を減らすこと。私のように、移動こそが旅だ、などと思って毎日移動すれば交通費がかさむ。
一年で62か国も回ったわけですが、これはやりすぎ。もうちょっと腰を据えて観光したいもの。思い切ってヨーロッパなどの物価の高い観光地を減らせば安くあがる。
中南米ではバスを使ったが、強盗に遭うのが嫌で、いつも一番高いバスを使った。これも、バスのランクを下げれば安くあがるし、安全もさほど変わらない。
次に大きな支出は飲食費。私は飲食費だけは切り詰めるつもりがなかったので偉そうな事は言えない。一番安く上げる方法は自炊すること。私は、時々インスタントラーメンは作ったが、ほとんど自炊しなかった。面倒だったし、店でビールが飲みたかったら。これは譲れない。
節約とは別に、自炊することは健康にもいいし、大切なのではないかと思う。外で食べると、どうしても油っこいもの中心になって良くない気がする。
次に大きな支出は宿泊費。私はたいてい、ユースホステルやドミトリーに泊まって節約した。ただ、必ずしも安さを第一条件として宿を選んだわけではなく、立地を第一条件にした。もちろん快適さやWi-Fiも重要。そのため、宿泊費をもっと切り詰めようとすればできると思う。私はほとんど利用しなかったが、いわゆる日本人宿に泊まれば安いし、そこで他の人と一緒に自炊(シェア飯)すればさらに安くなる。
宿代の目安は2000円以下(北ヨーロッパでは無理です)ならまあいいかぐらいの基準で決めていて、さらに安い宿を求めてあちこち歩くということはしなかった。ドミやユースに泊まっているんだからそれで十分だと思って。
そして観光にかかる費用。私は観光をするために旅をしているので、ここは削らなかった。人がやる観光は必ずやることにしているし、できれば現地ガイドがいるツアーに乗っかる方針でやっている。ガイドとの触れ合いも大切と考えている。
この一年、お金のかかるヨーロッパと中南米を周っていたので出費が多いのもしょうがない。アジアに入れば減ると期待している。
以上ここまで書いてきて、どうやればもっと安く上がるかということが、何となくわかっていただけたかと思う。それに、人と一緒に旅をして、宿やタクシーをシェアすればさらに安く上がる。
ここで視点を変えて、今一緒に旅をしているYさんの旅のやり方やお金の使い方について書きます。
Yさんは、すでに一回、世界一周を終えていて、この二年間は日本を往復しながら、世界一周で行けなかった場所を周っている旅の達人。学ぶところが実に多い旅人です。
一緒に旅していて驚いたのは、ものすごく上手にお金を使う。彼は情報量が豊富で、現地での物の値段をよく把握している。
タクシー、バス、食事、宿など、現地の庶民価格をよく知っている。
例えばタクシー。運転手に行先までの値段を聞いて、相場より高ければ、相場まで徹底的に交渉する。その金額にならなければ乗らない。
食事だってそう。ゼブ牛の煮込み定食の相場が1500アリアリだとすると、2000アリアリなんて相手が言おうものなら食べない。私が500アリアリ・22円でマンダリンを一つ買おうとしたら、相場は200アリアリ・9円ぐらいだから買わない方がいいと言う。そういうことを徹底してやる。
そうしたことをやる前提として、ガイドブック、ネット、口コミを徹底して下調べしている。旅先で出会う日本人からも情報収集を怠らない。
モロンダバでは、私は40万アリアリ・18000円をSony(ガイド)に払って、バオバブ並木とベローファシカ(横っ飛びする白いサル)を見たが、Yさんは私とほとんど同じ物を見て10アリアリ・4500円以下で済ませている。
彼は事前に徹底的に下調べして、キリンディー国立公園近くまでタクシーブルースで行き、そこから歩いて公園へ。公園の現地ガイドを雇い、夜は公園のロッジに泊まった。
彼がモロンダバで泊まった宿は25000アリアリ・1125円で、私の泊まった宿は40000アリアリ・1800円。
私とはやり方が全然違って、上手にお金を使う。それでいて節約するばかりではなく、フランス料理も食べるし、マダガスカルの後は、決して安くはない航空券を買って、セーシェル、モーリタニアなどインド洋の高級リゾートの島めぐりを予定している。
でも、私の場合は、もう一度バオバブ並木とベローファシカを見るとしても、おそらく前と同じようにガイドを雇って行く。
マンダリンが食いたければ、相場よりも多少高くても食べるし、タクシーでボラれているとわかっていても、納得の範囲なら乗る。
Yさんは、「適正公平価格の追及・上手な節約」を第一としているが、私は全然違う発想をしていて、私の場合は「ストレスマネージメント」を第一に考えている。
ネットや口コミで情報収集する手間や、タクシードライバーなどとやりあって値切る手間が、それから来るストレスに見合うものかどうかを考えると、必ずしも安くあげることが正解とは思っていない。
そりゃ、あんたはお金があるからそんなことを言っていられると言われるかもしれないが、私だってそんなに潤沢な資金があってやっているわけじゃない。でも、私は、例えば総予算が200万しかなくて、それが尽きれば旅が終わりだとしても、安さ追求を優先させない。旅が早く終わったとしても、世界一周できなかったとしても、ストレス管理の方が大切。裏を返せば、私はそれだけ神経が細くて、そういうことを徹底してやるガッツがないということ。
Yさんとそのあたりの話をしていて、「マンダリンを食べたいのは今なんだから、相場より高いと食べないでおいて、後で相場どおりのマンダリンを見つけて食べたっておしくないじゃない?安いタクシーを捜してイライラして交渉したりやり過ごすより、多少はボラれてあげて、早く宿へ行った方がいいじゃない?」と言ったところ、「そういうことをする人がいるから相手がツケ上がって相場が上がり、他の人が迷惑する」と言われた。
まあその点は謝っておきます。
私はできればトータルで2年は旅をしたいと考えている。予算的にはオーバーですが、オーバーしても、帰ってからの当面の生活費が少なくなるだけのことで、旅が終わるというわけではない。
次の一年も今までと同じスタイルで行くので、同じ割合でお金がかかると考えている。
安さ追求優先にして、スタイルを変えるつもりはない。私が最優先させているのはストレスマネージメント。節約も大事だけど、快適さも大切。
今日の宿 La Terasse Yさんとシェア 15000アリアリ・675円
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